拈華微笑

我が琴線に触れる森羅万象を写・文で日記す

必撮無眼流

一撮ロゴ完成

花粉症と小風邪で咳痰の日々で何もやる気がない状態が続いていたのに、昨日突然やる気が湧いて十年来の念願だった一撮ロゴが出来上がった。 鈴木大拙の本を読んでいたら『創造欲』が湧いてくる…ということが実にシバシバあるので、やはり彼の言葉には人をし…

必撮無眼流 〜 初心

昨日元旦と今日の1月2日、ローザンヌは典型的冬天気雲鍋蓋湖水状。 相方の希望で元旦の陽を愛でようと、モントルーから登山電車で世界的に有名なリゾート地グスタードへ行ってきた。 そういえば、去年も行っていた。去年は雪が沢山あったが、今年はほんの少…

必撮無眼流 〜 焦点深度

昨日、10日間のSionでの写真展が終わった。 写真展の意義というのは、写真展をやった時に深まるものだ…と改めて思った。 結局断ったラジオインタビューの件にしても、写真展現場で受ける何気ない質問にも、その中にこれまで、思いもしなかった事を考える切っ…

闘花粉章

花粉症になって6,7年目? 案外くるしいのか、毎年の如くこの季節になると、ブログに愚痴ってる。 以前、短歌で花粉症の苦しみを「五月サッキ」に絡めて「殺気」立つ思い…と詠んだことがあった。それが今年は六月にずれ込んでよく知らぬ土地、Sionで急に真夏な…

必撮無眼流 ~ 審美眼

スイス闘牛の本場、バレー州の州都Sionでの写真展も今日で4日目、友人などが遠くからはるばる来てくれて感謝感激。 地元の写真家も何人か来てくれ、色々話が弾んだが、意外だったのが闘牛をテーマにした写真展はこれまでほとんど無いとのこと。 ラジオや新聞…

必撮無眼流 〜 写真展『L'homme et la bête 』スイス闘牛

今週の金曜日5月31日よりスイスのバレー州、州都シオン(Sion)で10日間の写真展を行う。 べく、準備などなどで忙しいというより気ぜわしくして…(という言い訳)によってブログ更新を御無沙汰していた。 写真は2004年〜2010年にかけて撮りためたスイス闘牛…

写真の神様 H・C・B 夫妻と一撮

名もなき写真家、必撮無眼流開祖・一撮にとって秘蔵と呼べる唯一の写真を初公開すべきタイミングが来たようだ。 いつの日か…とは思っていたが、ブログという形で公開する日が来るとは… 時は1978年、一撮26歳の時、まだ芦屋芸術学院に写真科助手として勤めて…

必撮無眼流 〜 究極のプリント

久々の必撮無眼流であるが、これを生み出した経緯やらを考察しつつ・・・。 およそ35歳(1987)〜48歳(2000)の13年間ほど、写真活動を完全に休止していた。 51歳(2003)の時、それまでの観光ガイドという不規則な仕事から引っ越し屋に正社員として勤務す…

 -Imageの街- Vevey 2018 ・その1

フォノグラフィ?だかなんだか知らないが物凄い臨場感に、俺は驚いた。 妖しげな地下の一室に設置されるモニターにはわけのわからないパターン映像が… このぐらい徹底して遊んでくれると、こっちも楽しめる・・・ ヤバイ赤光線に『魔』がさすような雰囲気を…

 必撮無眼流 〜 袖触れ合うも他生の縁

日本の40度の猛暑にくらべると、せせら笑うスイスの猛暑は30度である。 年に数回しか使わない扇風機を昨夜は、寝る間際弱風で2時間にセットして寝入った。 日本の家屋にはクーラーがあるとは言え、日中40度というのはちょっと冷や汗ものだ。 30年ほど前東京…

 ブレッソン〜フランク〜ドアノー

先週の土曜(6月9日)Versoixベルソワというジュネーブ州の小さな町にある美術館 Boléro にて フランスの超有名な写真家 ロベルト・ドアノーの写真展と 孫娘クレモンティン・ドルディル監督の映画『パリが愛した写真家ロベルト・ドアノー永遠の3秒』 の映…

 カメラという道具

写真学校で助手をしていた頃の話で デザイン科の若い女の子に頼んで野外で写真を撮らせてもらった時のこと、多分フイルム2,3本とったころ 写真を撮っている最中に彼女が泣いた…というか、涙を流したのだ。 不思議に思ったけど、ボクも彼女もその涙の理由…

  必撮無眼流とな…

自分の写真について聞かれたら…(まぁ、聞かれることもないだろうが) 『必撮無眼流…です』と答えるかもしれない。 その心は…拈華微笑なり。 華を撮(つま)んで、人々に示す・・・で、分かる人は微笑み、分からない人には分からない。 最近、写真を指導する…

  写真の威力

『生死事大 光陰可惜 無常迅速 時不待人』こういう言葉が厚さ10cm,で50x35cmぐらいの分厚い板に書かれ 禅道場の入り口に綱で掛けられボクが通っていた居士林では朝、晩の2度木槌で真ん中を決められた作法のやり方で 叩いて、真ん中がだんだん木が削られ…

 必撮無眼流 〜 猫の記憶

森山大道の『犬の記憶』に匹敵しそうな猫の図パリのジュンク堂で森山大道著『犬の記憶』を買って、今日読み終えた。彼の本を読んだのは初めてで、饒舌とも言える文才に舌を巻いた。 彼の写真から受ける印象、彼自身の肖像写真から受けた森山大道という人の印…

 一撮2017年度最高傑作写真発表…

先日、12月31日に一昨年のブログを見ると、2016年度一撮最高傑作写真発表…というのがあった。 該当作品なし…とあって、ああ、そういう一撮企画があったナァ〰と、それをすっかり忘れていた。 早速、昨日、2017年中に撮った写真を精査したが、まったく気に入…

 『忖度』知らず

先日、友人の陶芸家の恒例の展示会へ行った時の話。 日本人女性がスイス人の友人を連れて見に来ていた。 彼女(日本人)はスイスにもう40年以上住んでいるという。ボクと陶芸家の友人とその彼女の3人の日本人でいろいろ話していると 陶芸家が今年の流行語大…

 禅的箱庭

もう、20年ぐらい前だったか? 細長いバルコニーに禅的『箱庭』を制作。 2種類作ったうちの一つ、これは小さい方。 生き死にしながらも、シダがしっかり生息しているせいか、比較的安定した庭環境を自然維持している。 そうだ、名付けようよ。えーと…ニコル…

2009年をふりかえって−1

2009年はボクにとってどういう年であったか? 写真活動復活の兆しの年ではなかったろうか。 グループ展3回に個展が一回、それにアルル写真フェスティバルのフォト・フォリオに初参加などで、今までが暇すぎた為か,年中忙しい,慌ただしい,しかし充実した年…

禅修行 <公案としてのロックンロール>

臨済宗で本格的に修行をすると、公案という問題が与えられ修行中はそれに向かって全力で体当たりするわけだが、以来、何を見ても公案にみえてくる。初めてヨーロッパを旅行してスペインの教会で十字架上の血だらけのイエスを見たとき、強烈にそう感じたのを…

ロバート・フランクと『世界の写真家』重森 弘淹

ロバート・フランクの写真集アメリカ人の足跡を巡ったドキュメントDVDを見たが、すぐ何かを書けそうにもない。 それよりも、ロバート・フランクをはじめたくさんの優れた写真家の写真と経歴を載せたボクにとって大変思い出深い一冊の本の話を。『世界の写真…

ローザンヌ・エリゼ写真美術館

スイス国内に二つある写真美術館のひとつがローザンヌにある。ひさしぶりに出かけると、今回のテーマは写真ではなく、『写真集』であった。それも、STEIDLという出版社の写真集のみの展示。これまで、出版社名まで気にかけなかったので、この名前をしらなか…

"西瑞三十六景"は遠い(写真)

このタイトルは写楽斎の未完成写真集のテーマである。まだ6景ぐらいしか撮れていないので完成まで4、5年かかりそうだ。しかしタイトルは気に入っている。スイスを漢字では瑞西と書くがボクは西瑞としたい。 この国にきてボクはすぐガイドとして働き始め12…

魔法の鏡と写楽斎の復活

何をやってもだいたい他人様の10~15年は遅れている。特に写真活動は20年ほど完全に止めていたからかなり、かなりだ。2年ほど前、久々にグループ展に参加して写真にくわしそうな奴と話をしていると、どうも話が噛み合ないと思ったら最近の写真界のことを全然…