拈華微笑

我が琴線に触れる森羅万象を写・文で日記す

『いらっしゃいませ』の国

一度海外在住(特に欧米方面)経験した人間が身にしみて思うこと…は、何と言っても日本でのショッピングの快適さだろう。

そしてそれってかなり重要なことなのに、自分の中で何故か過小評価している…ていうか、どうにもならないこととして忘れるよう、諦めるよう自分を説得させているのだ。

今、ボクの回りでスイス人達が日本に憧れを持つ人々が増え、実際に何度も足を運んでいる人々ともよく出会うようになった。考えてみればボクの相方も一緒に日本に5年住んですっかり気に入り、ボクと約束していたスイスへの帰国の際には後ろ髪を引かれる思いで、日本を出国した。

なんでこんなに、日本は外国人にモテるんだろうか・・・

まぁ、いろいろあるだろうけど、日本は基本的に『いらっしゃいませ、の国』だからなのだと思う。

店に入って『いらっしゃいませ』というのは日本では当たり前。しかし、これは欧米では当たり前ではないのだ…。ここに、まず文化の違いを強烈に感じる。

よく日本文化の特徴を表す言葉に『和』というのがあるが、これは神道とか仏教とかその他もろもろの要素が長い間に集約して『和』という文化が出来上がった、そしてそれってよその国ではなかなか体験することができない貴重な文化を日本は作り上げたのかもしれない。

ちなみにフランス語圏では店の人は『いらっしゃいませ』とは言わない『ボンジュール(こんにちは)』というのだ。そして支払いが終わった際に『ありがとう』を言わない売り子さんも案外多い。『ありがとう』を言うのはむしろ客のほうだったりする。

生活の中で、ショッピングする比率がバカにならない時、僕らは『いらっしゃいませ』の国にあこがれる。

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 今日、ジュネーブで見かけた憧れのポーズ『いらっしゃいませ』を見た思い。