拈華微笑

我が琴線に触れる森羅万象を写・文で日記す

考えるな、漢字ろ!『開』の巻

禅寺で修行中、坐禅する前後というか、何か一区切りあるたびに参加者みんなで唱える『四弘誓願』というお経があった。

菩薩の誓願というので、非常に短いお経で…

『衆生無辺誓願度』『煩悩無数誓願断』『法門無量誓願学』『仏道無上誓願成』…の4っの誓願を三回繰り返し唱えるのだが、たぶん耳にタコができるほど唱えたものだ。

意味に関しては全く説明もなく、読んで字の如し…で、ただ皆と声を張り上げ自動的に読んでいただけで、これをして『菩薩の誓願』と言ったが、それは後で自分なりに考えた解釈になる。

この簡単なお経だけど、意識を向ければ無限に深いお経といえる。

その中から今日は『法門』から入ってみたい。

2年前の2019年、観光目的で日本に帰ったのはほとんど10年ぶりであったが、そのときにニコルと初めて伏見稲荷を訪ねた。

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間違って『左』から入ろうとしたニコルの図(まず現世の法に従わなければ…)

ここに行くまでは、観光で有名な神社なんて…と思っていたが、いざ門をくぐり始めるとその凄まじい状況にじつに恐れ入った。

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この門の連続!!!発想はわかるけど、ふつう実行に移す???ここまで・・・

ボクはこの時、『法門』、そして日本がどういう国であるかを強烈に『感じ』た。

日本は昔から『大和』というがそこから吹き抜ける和風は日本古来の神道と仏道が合致した時、『開』となり法門が開いて日本という独特の文化を生んだのだ。

仏道に導かれる見えない門に神道の鳥居のシンボルが『鍵』の如く合致した時、この道は世間的な時空からの解脱を意味し、象徴しているようだ。

考えるな、漢字ろ!