拈華微笑

我が琴線に触れる森羅万象を写・文で日記す

ゴッポラ村のアラン

 西瑞に住んで不可解なことに一つにへんぴな所に、あれっ?と思うような美術館やギャラリーがあったりする事。

 ローザンヌから北に車で30分ぐらいのところ、緩やかな山がつらなって一面雪景色、点々と村が散在する地域があり、その中にゴッポラ村がある。そこにESTREE(エストレ)という知る人ぞ知るギャラリーがあり、それに付属してカフェ・レストランがある。建物の外見からはここにギャラリーがあるとは思えない、ごくふつうの田舎風の家にしか見えない。

 6年前にニコルのお父さん(元オペラ歌手)がここで声楽のワークショップを行い、その仕上げに公演をして好評を博し、以来ここギャラリー兼レストランのオーナー、アランと意気投合して、お父さんの親戚の画家がなくなったとき、その人の作品展もここで行った経緯で、ボクもここを知ることとなった。

 このアランという人物が昨日登場したヴィーナス女医に比肩すると言って良いほどの面白い人物で、無精ひげにやはり青い眼で身振り手振りで一生懸命話すところは一見の価値がある。ボクはひそかに〈ドンキ・ホーテ・アラン)呼んでいる。
この人もボクになんの壁も感じさせない人で真摯な情熱あるのみ。 そんな彼に興味を持って、ボクはあんたの写真を撮らしてくれないか・・と頼んだところ,一言に<NO!>と言われた。そう言われると、尚更撮りたくなるのが人情だ。

 今日、ニコルと義母と三人でゴッポラまで昼食に出かける機会があり、挨拶に来てボクの横に掛けたアランを隠し撮りした。まあ、これは予行演習みたいなもので、いつか彼の真髄を撮りたいと思う。