拈華微笑

我が琴線に触れる森羅万象を写・文で日記す

ある曇の日曜日に

今日も完全に、映画日和。昨日の映画にフラストレーションがあったので良く選んで出かける。  

 しかし朝は久しぶりにレマン湖畔を散歩。曇り空ながら湖の広々した眺めに、一息ほっとする。
 ニコルのお母さんとコーヒーをいただく。彼女の5月の80回目の誕生日にマックのコンピューターを購入を計画。

 出かけた映画は、<La Rafle > 一斉検挙という意味のタイトルで実話。1942年7月16日にパリのユダヤ人を一斉検挙した話。出演者に日本でも人気のあるジャン・レノ、仏で大変人気のあるコメディアンのガド・エルムドらが出ている。
ナチスドイツがフランスに侵攻した時、ビシィー政権のフランスは親独政策でナチスドイツの要請でユダヤ人を検挙して収容所に送り込む。・・・ボクはその事を知らなかった。パリのユダヤ人には迫害が無かったと思っていたのでちょっとショック。何故そんな風に思っていたかと言うと、パリにはレジスタンスの話が沢山あるので、ドイツ国内でのようにユダヤ人が迫害されたとは思っていなかったのだ。調べるとレジスタンスの話はドイツがだんだん不利な状態になった頃に盛んに起こってきたようだ。

 いずれにせよ、この手の映画がヨーロッパ(フランス)でときどき制作される事は重要であると思う。これはドイツ国民に嫌な思いをさせる為では無く、我々人間の弱さがこういった事態を招いたという事実を喚起し、気を引き締める為にも、こういう事実があったことを忘れないためにも。
 オムニ映画館の小ホールであったが、満席だった。これをみた時、ユダヤ系のニコルがドイツには行きたくないという気持ちがわかる気がした。時間にしてわずか68年前の話だ。