<間>の世界がより不思議
これまでの晴れ天気から一転して雲盛りもり。ニコルの風邪もまだ完全には治っていず。
これは映画日和だわい、とほんの少し躊躇しながらも<不思議の国のアリス>を見に行く。ジョニー・デップとティム・バートンの映画はこれまで見て、どうもボクと相性が良くなかった。それでも、今回は評判も良く、期待してみる。・・・
結果、残念ながらやはりボクとは相性があわないようで、全然面白くなかった。(注:仏語が良くわからないので70%程度の理解)一緒にいった妻ニコルももともと<不思議の国のアリス>の本には興味がなく、3Dの映画ということでボクに付き合ってみたわけだが、やはりボクと同様の感想。なんの感想も感動も無かったと。(僕等が異常なのか?)
原作を読んでないので何とも言えないが、少なくてもこの映画では、動物や植物がふんだんに登場するけれど、花鳥風月的情緒は全く無く、(まあ、それはなくとも、何かロマンを感じさせるものが欲しいと思う・・・)子どもが沢山来ていたが、彼らが楽しめたとはおもえないが。
ボクのアパートの近くに有名なアーブルット美術館があり、(これは精神異常者による作品を展示している美術館)ここに展示されている作品の特徴は作品スペース一杯に、ぎっしりとまるで空白恐怖症のごとく、何かを描き埋めていることだ。 ボクはそれをこの映画に感じた。 それと対照的なのが<花鳥風月>のあり方だと思う。
そして今読んでいる本<清貧の思想>の吉田兼好の項を読んでいるが、てんこ盛りのこの映画とは対照の世界があり、これこそが我々日本人が不思議にも畏敬の念を抱くもう一つの世界ではないか。