拈華微笑

我が琴線に触れる森羅万象を写・文で日記す

アロハの男より

 初出勤は雪で始まった。雪の中トラックを運転しながら、先日メールで賀状を送ってくれたわが友のことを考えた。

 ボクより10歳年上の友は、鍼灸学校と無為塾の学友で三年間いろいろと世話になった。卒業後それぞれの道を歩んで長い間音信不通であったが、去年からメールの賀状をもらうようになった。彼自身2年前に体調をくずし、我々の先生の治療を受けながら鍼灸師として働いているらしい。ボクらが学生の頃は彼の家によく泊まりがけで遊びにいったもので、その時は奥さんがいて、3人で鍋を囲んでおしゃべりを楽しんだ思い出がある。その奥さんとはその後別れ、今はひとりなのか?どうかボクは知らない。

 彼は昔からハワイアン音楽が好きであったことは知っていたが、今回のメール賀状に今年もハワイアン一色です・・・と書いてあった。ボクは浪花節からクラッシックまで結構広範囲に音楽が好きな方であるが、このハワイアンだけはどうも・・・苦手で、感情移入が出来ないので、昔,彼からハワイアンを聞かせてもらったが,正直ピンとこなかった。
昔,誰々とマヒナスターズ・・とかいうハワイアングループがあって、なんと軟弱な音楽であろう・・・と思ったくらいであった。それで、今回のボクの賀状に、ハワイアンの真髄は何か?教えてください、と頼んだら早速返事が来た。

 ハワイアン一色とはhawaiian music を演奏するのにはhula の
踊りの伴奏でもあり昔からのしきたりや自然である神に捧げる
全てを腹の中に納めた上で演奏するので、<漢方で言えば
吉益東洞が自分の治験を全て傷寒論以前の書物に照らした上で
そこにないものは臆説としたようなものかな>現地ハワイの
kumuhula達<hulaの家元達>が伝えているものにはずれない
ようにやることに意義を見つけています。去年からkahikoという
古典hula musik<ハワイの古典rapかお経>も面白くて凝っています。
そんな所です、普通の日本のハワイアン演奏家たちはそんなことは
考えていませんがね......

 流石、わが友、何だかよくわからないけど、なんか深そうな事は分かった様な気がする。(そのfulaの家元らしき男たちのハワイアン音楽を添付してくれた。これは確かにいい感じだ。)

ようし、アイツがハワイアン一色なら、写楽斎は<色即是空>無色で勝負!などと西瑞雪景色を眺めながら思考した。