拈華微笑

我が琴線に触れる森羅万象を写・文で日記す

ブラブラ と イキイキ

 木曜の夜にモロッコ料理でもてなされて、今帰ってきたところ。

 ボクらの友達夫婦に かなり面白い夫婦がいてしかもすぐそばに住んでいるので、時たま今夜のようにわりと急に招かれたりする。行って玄関にはいると大きなボリュームでフラメンコが鳴っている。

 挨拶のキッスが終わると、嫁さんのガブリエルが足を鳴らして踊りだす。それを夫のクロードが笑って見ている・・・というボクらまともな夫婦から見ると急に異次元から帰還したような気がしてしばしボーゼン。このモードになれるのに23秒ぐらいかかって、やっと彼らのペースがのみこめる。

 旦那のクロードは道場<禅>の副主宰的たちばで、自称禅坊主。妻のガブリエルは心理カウンセリングをやっていたが、病気(癌)になって今は療養中。ふたりとも面白いことが大好きで、バカ話ばっかりしていて、政治の話とかした事がない。

 去年いつだったか今夜のように食事をしながら日本語の擬態語の話になり、それがかなり彼らが気に入りいろいろな、擬態語を教えてやった。そして<クロード、お前はいつも街をブラブラした感じで歩いているいるから、お前はブラブラだ。>と言うとかなり喜んで、じゃあガブリエルはなんになる?・・・といことで、<彼女はいつも元気で活き活きしているからイキイキだ!>それで<ニコルはニコニコ> ボクは怠け者なので<ウダウダだ!>とそれぞれ擬態語名を付けてしばらく子供のようにウダウダだの、ブラブラだのと呼び合って喜んでいた。・・・まったくこいつらいいトシこいてどういう人間なんだ・・・と覚めたもう一人の自分があきれるが、この二人といるとどうしょうもない。

 今夜もしばらくその調子であったが、イキイキのガブリエルがふと弱音というか、本音をみせた。ここ三日ほど入院して治療を受けていた時、少し辛かったらしい。そんな面をいままで見せなかつたのに、今日はそれを見せてくれた。