拈華微笑

我が琴線に触れる森羅万象を写・文で日記す

禁じられた遊び・・・は

 昨日夜8時半ごろ、日記を書こうかと机向かうと・・・バッン!という音は無かったもののそれから10時半まで真っ暗闇の世界となった。今日になってわかった事はローザンヌの4分の3が約二時間の停電となったというもの。

 ニコルは暗闇の異常事態に少しはしゃぎ気味、一方ボクは事態把握の為に、ローザンヌ郊外の友人宅に電話したり、ローソクや懐中電灯を準備。 バルコニーからの眺めもいつもとかなり違い、湖の対岸エビアンの街明かりが遠くに輝くばかり
で近場は真っ暗、アパート前の通りを行き交う車のヘッドライトばかりがマンガのようにあたりを照らしている。

 こうなってみると、静寂一点張りで、ふだんいかにノイズにさらされているか,ということを実感した。何か手持ち無沙汰で何十年も触っていないギターを取り出して30分ほど昔ひけた〈禁じられた遊び〉が引けなくなっていることをハッキリ確認するためにいじくり回ししてみたようなもの。

 ユダヤ系のニコルはユダヤの特別な日に使う,9本のローソクを立てられるローソク立てを出して使うと,部屋がいっぺんに明るくなった。キッチンにも一本,入り口に続くホールにも一本ローソクをつける。ローソク一本でもかなり明るいものだと思ったが,それでも本を読むには十分ではない事もわかった。

 薄暗い中で目も疲れたのか,眠くなり10時就寝となった。30分位のち突然サロンの電気が点いたようであったが、ボクはほとんど夢の中で、ニコルが起きて消しに行ったことをぼんやりと感じたのみ。