拈華微笑

我が琴線に触れる森羅万象を写・文で日記す

アフリカ人のおばさん

 昨日の午後、バスに乗り込んだ時の話。

日曜の散歩の帰り、駅からバスに乗って帰ろうと一番後ろが空いていたのでニコルと並んで座り、発車まで15分ぐらいあるようなのでボクは<晴れたらライカ、雨ならデジカメ>、ニコルはフランス語訳本<Les tendres plaintes>小川洋子著
を読み始めていた。

数分して、アフリカ人のおばさんが乗り込み、ニコルの隣に一座席おいて座った。しばらくするとニコルが本から視線をはずさないまま「あなた、隣の女の人携帯持っている?・・・」と、小声で心配そうにボクに聞いてくるので、ボクはそっとそのおばさんの様子を伺い見ると、左手が左耳あたりに位置しているようなので、「携帯をかけているようだよ。」とニコルにおしえてあげた。そのアフリカ人おばさんはアフリカ語で何かわけ分からないことをベラベラとしゃべっているのだ。 ニコルは何を不安がっているのだろうか・・と思った瞬間、そのおばさんの両手が前に横にのびている鉄棒の手すりに掴まったのだ。携帯を持っていると思っていた左手も・・・。

 エエッ!!と思ったボクの目線とおばさんの目線が合ってしまった。 「あんた、見たわね・・・」とその目は云っているように見えたし、この小異常現象にはもう一人の第三者(2メートル離れて対面に座っていた若い女性)も気づいていたようだ。アフリカ人のおばさんは急に立ち上がりバスから降りて駅の方に消えて行き、その若い女性の視線はその姿を何時までも追っていたのだ。

 アレは一体なんだったんだ?。

 最近、気狂いが独り言を云っているのかと思うと、そうではなく、携帯や、イヤホンで電話をしていることがあったり、携帯で話をしているのかと思ったら、頭のイカれた人が独り言を云っていたり・・・なんでもありやな。