拈華微笑

我が琴線に触れる森羅万象を写・文で日記す

黄色いチューリップ

 昨日 土曜日の朝市に我々はでかけ ミレイユ、ケテバン親子の出す路上店で チューリップの花束を4っ買う。

 一ヶ月半ほど前 ニコルがオランダの魔女ティナから聞いた話で ミレイユ一家の為に オランダよりチューリップの

 球根を 5000ほど仕入れ それを ミレイユの父の土地に植えて 春になって花を付けたらそれを 朝市でさばく

 という遠大な計画が ミレイユ&ティナの間で 実行されつつある・・・と。

 その専門家でもない 二人がこういう計画を実行して いかほどの儲けが? などとボクなどは考えたりしながらも

 その実行力に 半分は敬意、半分は疑いを抱きつつ今日まで至り いよいよ その販売にこぎ着けたわけだ。

 畳一畳ほどの スタンドに テーブルを出して 取り立ての 黄色いチューリップと 新芽をつけた小枝をからめた

 ブーケが 一束5フランで売られていた。 ミレイユは 魔女ティナの 一番弟子らしく 踝まである黒のコートを
 
 着 10歳になるその娘ケテバンも 同じような黒いコートを身につけ 真っ黒な髪が 赤い唇をかくしていた。

 ニコルが 次つぎと 4つのブーケを手に取り 「ウワーッ、 とてもきれいね!」 と 大袈裟に見とれ 売り子の

 ケテバンに 手渡すと そばを通るマドマゼールや マダムが それに引き込まれるように 寄ってきて それぞれ

 ブーケを選び始めた。 ・・・まるで ニコルは サクラやんけ! とボクは内心思いつつ 少しでも 彼女達の 

 チューリップが 売れるようにと 願った。 今回をかわきりに 後3週末 朝市に 出すそうだ。