拈華微笑

我が琴線に触れる森羅万象を写・文で日記す

通過儀礼−2

 この言葉を真剣に考えたのは、去年<Good−by New York>というタイトルでまとめた自分の1985年の作品ができてからだ。自分のニューヨークの写真でありながら、ほとんど撮った時の記憶がない作品群なのだ。特に何を撮ろうという目的などもなく、行き当たりばったり的にとっていた事と居士林での禅の修行を終えた・・・それでどうする?みたいな自分にとって宙ぶらりんな時期であったことも原因であるのか、(実際一年でNYを去りヨーロッパに渡ってから自分は写真を辞めてしまった。)その時撮ったNYの写真は2003年に写真を再開するまでネガ箱の中で眠っていた。

その写真を去年真剣にまとめ、小文を添えたがどうもスッキリしないく、今日まで考えているわけだが、そのキーワードがこの<通過儀礼>にあるのではないかなあ・・と思えてきている段階。文才が0のボクとしてはまとめるのが激難!

夕方、一昨年写真展をした時知り合った、ジュルジュ・グラッツさんがラジオのジャーナリストとして働いていたとき仕事を通して撮影した著名人のポートレイトの写真展をギャラリー・ブラック&ホワイトで開催、今日はオープニングだった。

 現像はギャラリーの主人、ジョンが担当したらしい。思っていたより、良かった。ジョルジュは人がよすぎて、ポートレイトには向いていないと感じていたから、正直あまり期待していなかったけれど、彼の素直なところが作品にいい意味で出ていたと思う。
 ボクはここ西瑞で写真を始めたばかりだから、ここでの写真事情というのを良く知らないが、ひとつだけいつも不思議に感じるのは、このレマン地方に2のわりと有名な写真学校があるにもかかわらず、それらの学生が写真展に足を運んでない・・・ことだ。日本の写真ファン、写真学生の貪欲差に比べてここの写真野郎の意識はどうなっているのか。