拈華微笑

我が琴線に触れる森羅万象を写・文で日記す

 モーリス・ベジャール・バレエ公演

昨夜、例のモーリス・ベジャール・バレエ団の公演『Dixit(彼はこう言った)』を見てきた。

  (これに関しては以前のボクのブログに少し書いてあります。ご参照下さい。)
 http://blog.goo.ne.jp/syaraku-sai_5/e/3409e41cc90aa7a2f90f62506cabcad7 

場所は我々のアパートから徒歩12分ぐらいのところで、かの有名なローザンヌ・バレエ国際コンクール
を毎年行うところであるが、実は ボクは初めて行った。

今回の公演はモーリス・ベジャール・バレエ団30周年とモーリス・ベジャールが亡くなって10周年を記念した
特別講演でモダン・ダンス界における彼の足跡を訪ね、功績を讃える趣向がダンスと映像で構成されていた。

いや〜、久々に見たベジャール・バレエ団のダンスは若いエネルギーとそれが素晴らしく制御されている群舞と
独舞、それに個々人の個性がプラスされて、本当に見ごたえがあった。

中でも日本人の大貫マサヨシさんとは、以前撮影の時に少し話をする時間があって『素朴な好青年』というどちらかと言うと
控えめな印象であったが、舞台でみる彼の存在感は凄かった。サインもらっとけばよかったかも…と後悔。
また日本人女性の大橋マリさんの男女二人で踊るダンスも個性的であり、目を見張るもので大変魅了された。
優れたダンサー達が沢山集まる集団のなかで同邦人が頑張っているのを見るのはやはり嬉しい。

ところで、ボクが出演した(と言っても、背景の飾りのようなもの)映像であるが、比較的前半にあって
モーリス・ベジャールが日本人について彼が感じたその特性を語る場面に、独舞の背景に我々日本人二人が
障子の前に着物姿で立っている…というものであったが、それがほとんどシルエット状で顔など判別できない暗さで
15秒ほどのシーンであった。これを見てボクは、正直ホッとした…と、思いきや
公演開始直前に買った公演案内パンフレットを後でじっくり見て、ギョッとした。

というのは、映像撮影時のスナップ写真でボクが写っているのが3枚もあったのだ。
まァ、1枚は大貫さんが袴姿で独舞するすぐ後ろに背景として立っている二人の日本人の一人として
ボーッと突っ立っている写真で、メインが大貫さんであるから良いが。

2枚目は、出番待ちの時にボクと相棒のSさんがベンチに座って、頂いたペットボトルを開けて、これから
水を飲みましょう…という場面を知らないうちにスナップされていたのであるが、なんと
相棒のSさんはちゃんと座っているのに、ボクはスタジオが熱いので袴を膝までたくし上げて
素足で足を組むという無様な格好で写っているのだ…(よくこんな写真を選んだものだ!)

そして、3枚目は袴姿で立っているボクの左手元をアップした写真であるが、写真家は
多分、袴のヒモに親指を掛けているボクの手に興味があったのだろうか…と想像するが
問題なのはじつは、ヒモの締め方なのだ。見る人が見ればなんとだらしない…と思うこと
間違い無しの、ボクにとっては絶対にアップでは撮ってほしくなかった部分であったのに・・・。