拈華微笑

我が琴線に触れる森羅万象を写・文で日記す

心の水に棲む月 in Paris

1月3日より3泊でパリに行ってきた。
TGV(フランス新幹線)半額、ホテルも格安のニコルの手配で久々に我々の大好きなパリへ。
ホテルは出発数日前に、口コミの評価が悪い…ことをニコル自身が発見し、支払い済みなのに変更するとかなんとか
大騒ぎになったがなんとかなだめ、実際にみてから考えよう…と説得し、実際小さい部屋ながら静かで、清潔で
結果オーライ!の楽しく有意義なプチ・ボワヤージであった。

2日目にボクの目的の一つであった写真屋さんでの写真用プリント用紙チェックがあり、早速お目当ての店へでかけた。
店では4種類ほどの製造会社の製品を展示してあり、中でも高級プリント用紙で有名なHahnemuhle社のA3サイズの
焼き見本写真が展示されていたので、これはいいチャンス!…まァ、キャビネサイズの見本写真は何回も見たことが 
あったが、A3サイズは初めて見たので、マット用紙、光沢用紙とその特徴と持ち味についてしっかり目に焼き付けましょうと
大きめのカレンダーをめくる要領で見ていくと、何枚目かに、はてな…なんかどっかで見たことがあるような!(上の写真⬆︎)

どうやら写真用和紙の製品のようで、製品案内の写真が 『書の掛かっている床の間の和室風景』…なのであるが、
その掛け軸の書が、なんか親しみを感じるなァ〰…とよくよくみると、なんとわが円覚寺の慈雲老師の書であった!
老師はすでに現役を退かれたことをネットで知っていたが、ボクの禅の師匠で慈雲老師から頂いた書は何十年も前から
ボクの部屋に掛けてあるし、ときどき掛け替える小さい色紙にも老師から頂いたものがあるので、その文字には十分
親しんでいたわけで、それでピン〰ときたのだ。

ただ、この詩は知らなかったし、ましてやそれが、道元禅師であるとはさらさら知らなかったが…
臨済宗の老師である慈雲老師が、わざわざ曹洞宗の道元禅師の詩を『書』にしているところが、老師らしい。

下山してから30年近くになり、無しのツブテの不肖の弟子にすら時空を超えて有難いお言葉を頂いたようで
     『コイツあ〰春から・・・縁起がいいや!』 と、思いもせぬパリでの出会いに感動。