ローザンヌ春の祭典
人口14万人足らずの街ローザンヌを最も有名にしているものの一つに『ローザンヌ国際バレエコンクール』がある。
今回46回目『Prix de Lausanne』が今まさに、我がアパートより徒歩10分ほどの丘の上のホールで行われている。
15年ほど前?には選別中のシーンを辛口な批評で人気を博したTV中継が行われ、ボクもニコルと一緒に見ては
各ダンサーを評価したりして毎年楽しみにしていたものだが、いつのまにか中継がなくなり、このシーズンになると
街中にポスターを見かけるだけでずーっと済ましていたが、退職後の今回は昨日、今日と見てきました。
ホールの中ではステージでの練習と仮設場での練習とに別れてプログラムされて、10フラン(千円)で両方見ることが
出来るようになっている。
なんでも14〜19歳の世界中の男女が参加しているとのことであるが、仮設場だと中二階からすぐ近くから見ることができ
昨日ボクが最初にみた女子のレッスン風景であったが、あまりのピチピチ…ぶりと彼等の緊張ぶりも伝わってきて
カブリツキ状でカメラを構えているジジイの自分が一人浮いているような気がして、いっそうカメラで顔を隠しながら見ていた。
グループレッスン風景を見ていて、一人ひとりの若々しい顔や仕草を見ていると、
彼等の過去と未来のドラマが見えてくるようで一人ひとりを『祝福』したいような気持ちになったが
これってやっぱりジジイ現象の現れなのだろうか?
また、早くから彼等のように何かの道に目覚めて訓練をうけ、人間的に洗練されるというのはやはり、洋の東西を問わず
伝統の持つ技というものであろう。
洋の東西、という言葉がつい出たが、バレエ界にはもはや東西など無い…ことを実感できた。
素人のボクでもハッとするような若きダンサーがいた、指導者の言葉を通訳している女性の言葉で『韓国人ダンサー』と
わかったが、肌の色はむしろ白人より白く、彼女の優雅な趣は人種の違いなど頭もかすめない存在感を発揮していたと思う。
兎に角、こういった催し物が毎年行われている…ということが、どれだけ励みになることだろうか。
有名なダンサー(仏人)のモニカ・ルディエール先生の指導で…