拈華微笑

我が琴線に触れる森羅万象を写・文で日記す

 『忖度』知らず

先日、友人の陶芸家の恒例の展示会へ行った時の話。
日本人女性がスイス人の友人を連れて見に来ていた。
彼女(日本人)はスイスにもう40年以上住んでいるという。

ボクと陶芸家の友人とその彼女の3人の日本人でいろいろ話していると
陶芸家が今年の流行語大賞は『忖度』だったね…と話を振ってきた。

ボクは一瞬、珍しく他の日本人と一緒に安倍をディズれるかな…と思いきや
その彼女が『その忖度ってなんですか?』って真顔で聞いてきたのだ!
冗談だろう、と思いつつボクは『忖度知りませんか?』と失礼とは思いながらも
彼女の顔を覗くようにして聞いた・・・。
彼女は『忖度』という言葉そのものを知らなかったし
この言葉がどういった文脈というか、状況下で使われたかも全く知らない様子だった。
芸術家には、よくありがちな世間知らず…ということのようだ。

まァね…、『忖度』という言葉はべつに知らなくてもいいと思うけど
ということは、彼女は日本で何が起こっているのか知らないわけだ。
したがって、日本で選挙があっても在外投票なんかも全く行かないんだろうなァ〜
と、思ったのだ。
まァ、ボクもこれが7,8年前だとインターネットもろくに使いこせてなかったから
彼女のように、当時の流行語大賞なんかも全く知らなかっただろうけどね…。
ちなみに彼女は毎年日本の実家に帰っているそうだ。

右写真は コンテンポラリー写真展を見に行った時、スライド映写画像にボクの影を忍び込ませたもの。
     忖度とは〜他人の心中をおしはかること…だそうだが、写真家にはこれが必要だ。