拈華微笑

我が琴線に触れる森羅万象を写・文で日記す

『寂しい生活』を読んで

スイスでも昨日から『ちょっとゆるく、レストランとかカフェとかお店などがオープン』。

で、今朝から急に温度が下がって寒いくらいの気温だったが、相方と今日のボクの68回目の誕生日に何かプレゼント用、本でも買いに行きましょうと街にでかけた。

今日までの約2ヶ月間の自粛生活は『晴耕雨読ならぬ、晴読雨読…』一度に4冊ぐらい平行読み。

先日読了して、けっこうインパクトあったのが『寂しい生活』稲垣えみ子著。

この著者については、これまで全く知らなかったので、読んで仰天した。

例の 3・11 (東日本大震災)は多くの日本人に大なり小なり転機を与えたが、この様な形でこの人の人生に大変換をもたらし、『我が世は、侘び寂びじゃ〜』・・・とは言ってないものの、『侘び寂び』そのものの生活に突入した一女性の話しであった。

禅の修行をした経験のある者としては、彼女の生活の大変換した方向性…というのは十分理解できるが、その動機が 3・11 の原発事故による電力節約…というところにあった!…という事が凄いと思う。

いずれにせよ、女性は強いだけでなく、深いのだ。

『侘び寂び』について知りたい人に、是非一読を薦めたい一冊。

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2ヶ月ぶりのカフェ、テーブルを仕切るプレキシグラスの木の部分が段ボールで出来ているのに感動している相方(左)と68歳の誕生日を迎えた一撮爺(右)

この日、相方ニコルがプレゼントしてくれた仏語版『良寛俳句』本から選んでカードに書いてくれた俳句は 『 平生の 身持ちにほしや 風呂上がり 』良寛

へえ~・・・こんな俳句が良寛にあったのか… では、お返しに

       『 寒五月 夜は温めの 湯船かな… 』 一撮