拈華微笑

我が琴線に触れる森羅万象を写・文で日記す

禅修行<全然のZen(1)>

 写楽斎の人生にとって最も大切な時期と思われる30〜40才までをボクは禅の修行に捧げた。その見返りは、達磨さんが言った"廓然無聖"〜からりと開けた悟りの境地・・・と言うわけには全然いかないが、そういう生き方の"道"へと一歩踏み出した自分は何と果報者であるかと思っている。

 寺にいてお経のひとつの文句に "仏法聞き難し、今すでに聞く"・・・というのがあって、それを目で読み、耳で聞く時、本当に俺はよくここまで来たものだなあ〜と、しみじみその縁の不思議をおもわずにいられなかった。

 ボクはこれまで、禅の話を誰ともした事がない。出来なかったとも言える。何度か話そうかと思ったことが有ったが、話そうとした瞬間、何にもわかってない自分が見えてきて何も言えなくなっていた。こんなに素晴らしいものを
誰かに伝えるべきではないかと思いつつ今日まで来てしまった。

 禅の真髄はその道のプロにまかすとして、Zenの周辺ならいろいろ面白い話が出来そうだ。

 お釈迦様が生まれた時、片手は天を指し、片手は地を指して”天上天下、唯我独尊!”と言ったそうだが、まさにこれが佛の教えでどんな赤ちゃんも生まれた時、同じことを宣言している。只今、参上で何の不自由も不満もない、ここに仏教の真髄がありますよ、ということなのに、つまらん解釈を付け足して、唯我独尊とはエゴまるだしだ!なんて思っている人もいる。