拈華微笑

我が琴線に触れる森羅万象を写・文で日記す

ロボットの夢・・・は夢だった

 ローザンヌから電車で2時間のバーゼルへ行き,タングリー美術館でやっている<ロボットの夢>というタイトルの展示を見てきた。今は亡きタングリーは金属の廃品,車輪やらなんやらを利用した作品で有名になり、パリのポンピドーセンターの前の噴水がことに有名である。この人の名を冠した美術館でいま<ロボットの夢>展があり、このタイトルでは見にゆかねばならぬ,とニコルと二人で出かけてきた。

 結果、究めて主観的感想であるが、<ロボットの夢>というタイトルからすれば<夢をみるロボット>・・・であろうから,かなりレベルの高いロボット群をイメージして出かけたのがまず良くなかったのだろか。http://www.tinguely.ch/en/ausstellungen_events/austellungen/2010/robotertraeume.html

 ボクなどは,てっきり例の<ブレードランナー>レベルのロボットをイメージし,期待していた、ましてこの展示は科学的ではなく美術的展示であるからいい意味での奇想天外なモノを大いに期待していたのだが、まったくはずれで,館内の暑さ,清涼感の欠如にボクもニコルもめまいがしてきた。タングリーの作品も数多く展示してあってだいたい恐竜並みのボリュームのガラクタの作品は基本的に電動歯車仕掛けで、円運動が多くメマイに拍車をかけた。

 作品にはドイツ語,フランス語,英語の説明が貼りつけてあるが,とても読む気になれなかった我々にも問題があったのかも知れない?根気のある大人たちはじっくり納得するまで読んでいるのだろう。その点我々二人は子供レベルで<作品にさわらないでください>の表示も忘れて,触っては監視のおばさんに叱られていた。しかし本物の子供もたくさん来ていたが、これを触らないで、というのは結構フラストレーションで,面白さが半減したことも不満の理由であった。

 バーゼルには久々に来た。3年前の夏休みにライン川沿いのホテルのまるで川を下る船に乗っているような気分になるバルコニーのある部屋を借り,そばの橋を渡る人々や路面電車,そして川を流れてゆく人達を眺め楽しんだ。

 今回そのホテルの横の川沿いのテラスで昼食。親切なウエイトレスと美味しい食事,ラインの流れ、その前を様々の仕方で散歩する人々を魚に。・・・兎に角、ここは同じスイスでもドイツに国境を接するドイツ語圏、人の雰囲気も,建物の雰囲気もやはりフランス語圏とは違う。そこがこの国の面白いところでもある。