拈華微笑

我が琴線に触れる森羅万象を写・文で日記す

侘び寂びの景色

あ〜ぁ、今年もついに最後の一日になったか…

今年一年を振り返ると、やはり2017年6月で退職してから後の人生ということで否応なく章を改めることになり多少の戸惑いもあったが、徐々にむかし自分が目指していた道へと自然と立ち戻る形に落ち着いてきた気がする。

それは何かというと、ボクを欧米に突き動かした本当の理由というのは実は『禅』のミッション…ではなかったかと思うのだ。

それってボク自身が考えても『だいそれた志(こころざし)』であり、禅僧でもなく、底抜けの悟りを開いたわけでもないただの凡人の自分がする仕事ではないと解っていながらも、たとえ微力でも自分ができる形で何か出来はしまいか???(鈴木大拙の影響をまともに受けたオッチョコチョイの自分がいる)…と、中国気功体操『練功十八法』をたずさえて渡欧したが、肝心な禅にしても、語学にしても、夫婦の生計の面でも、なにより人として、とてもとても人前に立つことなど無理…と渡欧直後にそれこそすぐ悟った自分は『禅』のゼの字も発せずに30年の歳月が流れた。

その間、ガイド13年、引っ越し屋15年の社会生活の中で円覚寺で自分の中に蒔いた『悟りの種』を意識的、無意識的に育んで来たのだと思う。

片足を棺桶に突っ込んでいる年齢に至り、いよいよ何かの形で自分の言葉を発しなければ、見渡す限りでは誰一人としてその任を果たす者のいないこの地で、自分が悔いを残すばかりでなく、菩薩の誓願(衆生無辺誓願度)をないがしろにしてしまうのでは・・・と近年強く思い至たった。

これまで、なんだかんだと意気地がない自分に言い訳を云って避けてきたが、いよいよ正念場に自分自身を立たせなければ…との覚悟を新たに持って来たるべき新年を迎えようと思う。

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   2019年、皆様にとって素晴らしい年でありますように!