唯我独尊
お釈迦様が産まれた時、7歩あるいてこう言った『天上天下唯我独尊!』・・・
ボクはこれを、絶対カッコいい!…と、ずーっと前から言葉以前の感覚で捉えていたつもりでいたが、いざこれを人に説明する時、どう説明していいかわからずにいた。つまりよくわかっていなかったのだ。
それが、先日ローザンヌの茶屋『丸茶』さんで『禅を知ろう』という題で話をする機会を得ることでボクの中でいろいろな事に焦点がピタリとあって観えてきた。
その一つが『天上天下唯我独尊』
これは今現在世間でどういった場面で使われているかというと、独りよがりの人物を揶揄して使われる言葉になってしまい、仏教徒としては大変情けない状態になっている。
しかし、実際この短い言葉の真意を捉えることは並大抵のことではないと思う。
これはまさに禅の公案そのもので、釈迦が菩提樹の下で宵の明星を観て悟った内容そのものではなかろうか。
生まれたての赤ん坊のお釈迦様が自分が将来『悟り』を開くべく予告宣言したわけだ。
『天上天下唯我独尊!』
時空を超えてただ我一人尊い…とこれで最終的にいいのだが、これでは大衆は理解できない。
これは唯我、独尊と分けて読んで
唯我〜無我の我に覚醒めた時のみ、 独尊〜尊厳だけが生死を貫いてある。と観じなければ真意を汲み取ることができない…とボクは読むにいたった。
しかし、茶屋で話をしているとき、話があちこち行ってしまい『唯我独尊』は言い忘れてしまったが…。