拈華微笑

我が琴線に触れる森羅万象を写・文で日記す

諸行無常…

諸行無常・・・この言葉を知っている日本人はどれくらいいるだろうか。

というボクも最近になるまで苦手な言葉だった。

禅修行中には一度も聞いたことなかったし、もちろん坊さんから説明も受けたことがなかった。寺では般若心経といくつかの短いお経を一緒に読むだけで、内容については一切説明がなかったが、それが不立文字、教外別伝、直指人心、見性成仏の禅のやり方だ。

だから、自分で禅やら仏教の本を何冊も読んだりした。でも、今から思うと禅の修行があったからこそ、それらの本の内容が少しずつ読み取れるようになったのだと思う。

たまたま今日、動画で実戦を重んじる極真会空手の黒帯少女19歳と別な流派の型だけで黒帯になった23歳の女性のコラボを見たが、腰のキレ、突きのスピードなど明らかに型を一筋に実践してきた女性の方が筋がよかった。この二人の女性は互いに教えあっていたが、数年後には型をしっかりやってきた女性の方が強くなっているとボクは感じた。

・・・・同じ様なことが、禅修行で体得した事と本で解ったつもりでいる事の間にあるのだ。

 

で、諸行無常だがこれが『三法印』といって仏教徒の免許証みたいな法で、諸行無常、諸法無我、涅槃寂静…の3つ。これなんかも本だけで解ったつもりになったとしても、基礎である禅修行がなければ芯からピンと来なかったのではないだろうか、ボクの場合は。

 

で、このコロナウイルス感染騒動であるが、我々はなんとフラジャイル、Fragileな世界に住んでいるのだろうか!!と世界中の人間が思ったに違いない。

ボクなんかもAI,エーアイ、AI…シンギュラリティー・・・と一人で騒いでいたが、たかがウイルスなんかで世界中の人が死ぬ事になるなんて思いもよらなかった。

『諸行無常』・・・を物凄く実感する日々。

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