拈華微笑

我が琴線に触れる森羅万象を写・文で日記す

もうクリスマス・イブ?

 病欠していると、もう月日のことがサッパリわからないうちに,今日はもうクリスマス・イブだと。ちゃんと出勤していれば今日は半ドンでクリスマス・パ−ティも待ちわびる感じで迎えるのでそれなりの楽しみもあるけど。

 ゆうがたニコルがレンタカーをこの2日間借りることにし、それで彼女の両親宅へ。雨が降って雪がすっかり溶けてしまったクリスマス。両親の家はローザンヌの郊外車で15分ぐらいの高台でレマン湖が一望出来るところにあるが,ボクらが着いた時はすでに真っ暗で,湖をはさんだ対岸のフランス領のエビアンの家々の明かりが遠くに見える。例年のごとく一階にある暖炉を囲んでまずはアペリティフ。それからプレゼントを交換しあった。

 このクリスマス=ノエル(フランス語)は日本で言う正月で家族や友達が集うひにあたる。だから家族も友達もいない人にとって非常に辛い,寂しい気持ちになる日でもある。この日に自殺する人が結構いるので、自殺者の多い橋の上には毎年ボランティアの人4,5人が小さなテントを張って日本で言う甘酒にあたるバンショ(アッタかいワイン)を通行人にふるまう。
 
 ニコルの両親,父側がプロテスタントでもぜんぜん熱心な信仰者ではない、母側はユダヤ系であるがこれまたそれほど熱心な信仰者ではなく、したがってその子供であるニコルと一才上のお姉さんの教育もほとんど無信仰であったと言う。学校の信仰の時間もニコルは無信仰ということで参加しなかったそうだ。だからニコルがボクに会って一緒に禅の修行をするようになってから彼女は心情的に自分をブディストであると考えている。

 だからクリスチャン的,宗教的クリスマスは明日行く、ニコルの叔母の家のクリスマスでなければ味あえない。クリスマスの歌あり、聖書からの一節の朗読あり、会合の最後に直径4cmぐらいの丸く、白いせんべいみたいなごく薄いものを参加している全員とそのカケラを二人一組になって相手の口に与えるときその人の健康なり何なりを祈りながら分かち合う・・という他のところではこんなことやっている家族は少ないんではないかなあーと思うくらい伝統的。今回も28人が集まると言う。