拈華微笑

我が琴線に触れる森羅万象を写・文で日記す

日本文化と欧米文化

フランス人の落語家

昨夜、日仏語交流会の情報のおかげで、久々に落語を聞くことが出来た。 それもフランス人の落語家の落語を・・・。 我ら夫婦は国際結婚というやつで、旦那である手前がとにかく甲斐性がなく、30年もカカアの国スイスに住んでいながら冗談の一つも言えず、聞…

マンガは萬芽だった…

若者たちと混ざって日仏言語交流(タンデム)をやっていると、若い外人さん等(*彼らは外人と呼ばれるのを快く思ってないようだ…が)が日本文化に興味を持ち始めた動機は例外無く日本のマンガというか、アニメ漫画の影響をうけていることは間違いないようだ…

包丁は跨げない

先日、ローザンヌの超一流ホテルで寿司職人として働いている二人の板前さんと話をする機会をえた。 彼らは日本で長年、板前修業してからスイスに来た三十代も後半の歳頃の男達で、根っから職人といった風貌に少し方言の混ざった話ぶりは、ボクにふる里の懐か…

西洋の能…

今週からローザンヌでは『旧市街祭り』が始まった。 毎年行なわれるこの初夏の祭りは、ボクにとってほんのちょっと日本の『お盆』の時期夜に屋台が並ぶ人混みをぶらつく…そんな気分にさせてくれる催し物。 一週間、毎晩旧市街のいくつかのステージで音楽、芝…

書初め〜と書いて "かきぞめ" と読む・・・のか。

広辞苑によると<新年に初めて文字を書くこと。>とあった。なあんだ。 別に硯と筆で持って書く書道でなくても"かきぞめ" なんだ! すこし肩の力が抜けて,このブログによる<書初め>を書くことにする。しかし、何といっても一年の計は元旦にあり! 多少は…

新宿鮫からローザンヌまで

病欠のおかげで、一冊の本を読み終えた。大沢在昌氏の新宿鮫シリーズ8 この人の本を初めて読んだ。西瑞では日本の本はなかなか手に入りにくいが、ボクはあるルートで時おり古本を手に入れ、彼の本も何冊か持っていたが、読まず嫌いの偏見で3ヶ月前に部屋の…

座骨神経痛という名の贈り物

西瑞のちまたでは、マッシェド・ノエルつまりクリスマスの為の市場というのがあちこちの広場で店を出す季節である。来週のクリスマスは家族や友人が集まってプレゼントを交換する。ボクらもニコルの両親の家へ24日の夜、ニコルの叔母が主催するパーティへ25…

冬到来〜一時帰国者の恐れるもの

ボクの周りに何人か、クリスマス、正月を日本で過ごそうという果報者がいる。自分などはここ何十年と日本の正月を知らない。嗚呼、いいな〜あの年末年始の雰囲気。 ただこの果報者も日本帰国で恐れているものがあるのだ。連中はこの西瑞の生活ですっかり心身…

写楽斎は”ハーフ”

これまでいろいろな家族構成を見てきたけれど今日じっくり知り合った5人家族はかなり珍しいく、また素敵な家族であった。奥さんはボクの所属しているスイス在住日本人芸術家協会の新メンバーで書道家。グループ展最終日の今日、彼女の家族全員が来て話がは…

忘れると来るモノ ”酔足抄”

それは日本のある座禅会の会員誌でここ7年ほど毎年秋が深まる頃、突然届けられる。7年も続いて届けられれば期待感とか普通もつけれど、現実はそうでなく、いつもすっかり忘れている時を狙って届けられるような気がするほど、届くといつも凄く驚き喜ぶ。 な…

ジョークは冗苦

金曜日の夜、ローザンヌの街中にある、ボリミー(過食症)という名のお笑い専用の100席ほどの寄席へ行ってきた。スペイン系ベルギー人の独演で何故かスペイン語で話しかけたり、突然アラブ語になったり、ベースはスペイン語訛のフランス語であるが、客はみん…

琴線ー1

フランスの歌手というか、ラップの変種でハートで歌い、語り、踊るアフリカ系フランス人青年の名はアブ・ドラ・マリック。彼の音楽はジャズぽく、アフリカンぽく、フランスシャンソンぽいが、一番大事なのは彼の詩で、ボクはその半分ほどしか意味を聞き取る…

カンジのない世界〜2

漢字のない世界はカンジにくい世界であるという事。我々は漢字が身に染み込んでしまっている人間である、という認識は、一度外国に住んでみて日本という国がホンマに島国であるのだな〜という認識と同質だ。外国に住む以前は誰も自分が日本という"島"に住ん…

カンジのない世界

この日記を始めるにあたって、花鳥風月の心を西洋に・・・などと書いたけれどこれって結構難しい問題ではある。写楽斎自身がどの程度それを解っているか?という事を別にしても、日本のあの独特の雰囲気としか言いようのない、しかししっかりと『ある』と感…